2023.1.20
赤ちゃんの頭にうろこができていたら、注意したい病気「脂漏性湿疹」について
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赤ちゃんの身体や頭皮をよく観察していると、ときどき異変が見つかることがあるものです。
そのひとつであり、主に赤ちゃんの頭皮に見られるのがうろこ状の湿疹です。
脂漏性湿疹とも呼ばれるこの症状はどのようなものなのか、原因は何なのかなど、気になるポイントを解説していきましょう。
脂漏性湿疹とは?
汗を多くかき、皮脂の分泌も盛んな赤ちゃんのお肌は、日によってさまざまな変化が見られるものです。
顔や身体はもちろんのこと、ときには頭皮にも変化が起きるでしょう。
注意深く赤ちゃんの頭皮を見ているとき、うろこ状のものがポロポロととれてきた……という経験はありませんか?
もしかしたら、それは脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)かもしれません。
脂漏性湿疹とは、お肌の表面がうろこのように皮が剥ける症状のことです。
特に、頭や顔面のように皮脂分泌が盛んな部分に多くできることが特徴です。
赤ちゃんから大人まで、年齢に関係なく脂漏性湿疹は起きますが、生後数ヶ月の赤ちゃんは体質に関係なく特に起きやすくなります。
「乳児脂漏性皮膚炎」とも呼ばれ、赤ちゃんの健やかな状態をキープする上では注意したい症状と言えます。
脂漏性湿疹の症状とは?
脂漏性湿疹の症状は、うろこ状の湿疹のほかに赤くなる、かゆくなる、皮が剥けるなどが挙げられます。
頭皮にあらわれるうろこ状の皮むけは、一見するとフケのようにも見えるかもしれません。
うろこはちょっとした範囲に部分的にできるケースもあれば、非常に広い範囲にできるケースもあります。
またそこから、うろこだけでなくひび割れや膿につながることも少なくありません。
頭皮から顔、耳の裏などは、特にこれらの症状が出やすくなります。
それは、こうした部位はほかのパーツに比べ皮脂腺が発達しているためです。
汗をかきやすい季節になると、さらに脂漏性湿疹の症状が出やすくなってしまうので注意してください。
脂漏性湿疹の原因
脂漏性湿疹の原因は、まだ正確には解明されていません。
しかし、やはり皮脂の過剰な分泌が関係しており、皮脂の中で様々な雑菌が繁殖してしまうことが原因ではないかと言われています。
皮脂は、雑菌にとって栄養源となります。
健康な人、健康な赤ちゃんであっても、誰しもお肌にはいくつかの菌が常在しています。
常在菌の存在そのものは特別に問題にならないのですが、皮脂の分泌によって雑菌が繁殖すると症状という形で表出する可能性があります。
赤ちゃんだけでなく、大人においてもホルモンバランスの乱れ、免疫力の低下、ストレスなどが原因になるとされています。
赤ちゃんの場合には特に、大人に比べ体温調節がうまくできません。
大人にとっては心地いい気温でも汗をかきすぎてしまい、結果として脂漏性湿疹につながってしまうのです。
痛々しい症状が出てしまうと「衛生状態や環境が悪かったのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、衛生状態による影響は無関係と言えます。
また脂漏性湿疹の原因は感染性のものではないため、ほかの人が触れたからといって同じ症状が出ることはありません。
脂漏性湿疹の対処方法
脂漏性湿疹が起きてしまったとしても、大抵の場合は自然に治っていきます。
ほとんどのケースで、だいたい2週間から数ヵ月ほどで脂漏性湿疹が落ち着きますので、心配しすぎる必要はありません。
もし、うろこ部分が気になってしまうのなら、シャンプーをしてあげるタイミングで優しくとってあげましょう。
いきなりガシガシ擦ったりして落とそうとすると、頭皮にダメージを与えてしまいます。
シャンプー中に、まずは柔らかいブラシを使ってマッサージをしながら頭皮を柔らかくして剥がしてあげましょう。
なかなか柔らかくならないときには、ワセリンやベビーオイルをなじませてあげることでうろこを剥がしやすくなります。
あわせて、シャンプーをするときには、できるだけ刺激の少ないものを使いましょう。
「低刺激ベビーシャンプー」などで調べてみると複数の商品が見つかりますので、探してみてください。
ただし、薬用シャンプーを使用するときには注意が必要です。
薬用シャンプーは種類やお肌の状態によって、かえって悪影響を与えてしまうこともあります。
自己判断で使いはじめると症状が悪化してしまう可能性もあることから、使う前には一度医師に相談し、問題がないか確認しておくとよいでしょう。
まとめ
脂漏性湿疹とは、皮脂分泌が剥がしい頭皮や顔を中心に起こる、赤みやかゆみを伴う症状のことです。
頭皮にうろこのようなものができていたら、脂漏性湿疹を疑いましょう。
そのままにしていても自然に治る場合がほとんどですが、気になるときには毎日のシャンプーの中で柔らかくしながら剥がしてあげましょう。
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